有酸素運動と筋トレ

2020年2月19日

涼しくなってきて、スポーツには良いシーズンになりました。

以前ランニングの話をしたので、その続きを。

ランニングをはじめとする有酸素運動は脂肪を優先的に消費しやすく

体幹や呼吸筋を鍛えるため代謝が上がって健康にもいいという話をしました。

今回は、有酸素運動と筋トレの関係についてです。

 

有酸素運動でマッチョにはならない

筋肉には、2種類あります。

短距離走など瞬間的な運動でパワーを発揮する白筋(速筋)と、

長距離走など弱めの負荷で長時間の運動に向く赤筋(遅筋)です。

筋肉はたくさんの筋線維が集まってできていますが、

筋線維はさらに、白筋と赤筋がたくさん寄り集まってできています。

人によって白筋と赤筋の比率は異なり、どちらかが多めだったりします

もともと持久走の得意な人は、赤筋が多い可能性が高いです。

もちろん、どちらの筋肉もトレーニングで鍛えることができます。

 

ランニングなどの有酸素運動では、赤筋が主に使われます。

比較的弱い負荷(全力疾走を100%とすると、70〜80%以下)に長時間耐える筋を鍛えることで、持久力がつきます。

逆に、白筋はあまり使わないので、筋パワーや瞬発力などはあまり鍛えられません。

また、赤筋は収縮速度が遅いけど、長時間動かせるという特徴があります。

それに加えて、赤筋はどれだけ鍛えてもあまり肥大しない性質を持ちます。

マッチョになりたければ、ウェイトトレーニングなど高負荷・短時間の無酸素運動と筋肉の原料であるプロテインが必要ですね。

 

有酸素運動と無酸素運動

スポーツによっては白筋も赤筋も両方使うことが多いので、有酸素運動と無酸素運動をバランスよく行う必要があります

実際、サッカーやテニス、バスケットなど多くのスポーツが筋パワー・筋瞬発力と筋持久力の両方を要しますね。

ランニングでも、ある程度以上の距離を速く走りたいなーと思ったら、どちらかの筋だけに頼るのには限界があります。

タイムが縮まないないなーとか、すぐ疲れちゃうんだよなーとか、壁を感じることがあったら、練習内容を見直してみましょう。

(よくあるのは、短距離走をよくトレーニングするのに心肺機能が弱いまま、など。試合時間が長く(約30分以上)、絶えず動いているスポーツでは持久走も役立ちますよー)

白筋と赤筋を鍛えるトレーニング内容はそれぞれ異なるので、バランスを考えてトレーニングメニューを組むといいですね。

そしてこれは重要なことですが、白筋のトレーニング(無酸素運動)と赤筋のトレーニング(有酸素運動)は別の日に行うことが推奨されます。理由は以下のとおり。

・有酸素運動は、運動終了後も脂肪燃焼効果が続く(数時間)

・しかし有酸素運動から無酸素運動に切り替わると、有酸素運動の効果がなくなる

・運動後のエネルギー補給の仕方が、目的(筋肥大させるかさせないか)によって異なる

無酸素運動の直後に有酸素運動をするといいという説もありますが、

無酸素運動は運動直後にタンパク質(アミノ酸)を補給すると筋成長に効果的なのに対し、

有酸素運動は空腹時または食後2〜3時間後に行うと脂肪燃焼を高める特徴があるので、

忙しくて時間を取れない人以外は、両方をわざわざ同日に行わなくてもいいかなと個人的には思います

 

また、運動後は多少筋線維が壊れているので、補修のため休ませる必要があります。

特に白筋は休ませる日がないと、十分に育ちません。

(マッチョになるなら、筋トレを3日間行い、1日休むという感じがいいみたいです)

ランニングなら、こんな感じでしょうか。距離や時間は自分の力に合わせます。

日)長距離をできるだけゆっくり走る(有酸素)

月)筋トレ(無酸素)

火)休み

水)いつもの距離をペース走(有酸素)

木)坂道ダッシュorビルドアップ走(無酸素)

金)休み

土)いつもの距離をペース走(有酸素)

※土曜を「長距離をゆっくり走る(有酸素)」としても◯

 

なお、減量目的であっても、運動後にエネルギーを補給しないのはダメです!

やせたい女性にありがちですが本当に危険ですし、かえってやせません

運動量を少しずつ増やして筋肉量・基礎代謝量を上げるのが近道です。。

(運動しすぎで補給不足の場合:筋を解かして栄養を得るので筋肉量が減る・体が栄養不足だと飢餓状態になり、とても太りやすくなる

 

補給すべきとは言いつつ、「走ったから、ご飯やおやつを多くしても大丈夫!」というのは甘い罠です(笑)。

でも、モチベーションになるならそれでもいいと思います。私もよくご褒美にビール1本飲んでましたし……(10km走で約400kcal=ビール大缶2本分の消費ですから!(`・ω・´))。

カロリー消費量と摂取量を把握しつつ、運動継続していればやせるので。

秋冬はランニングのベストシーズンと言いますし、実際汗だくにならなくて気持ちいいので、健康・ダイエット目的にでも軽く走ってみてほしいなーと思います。