校正トライアル問題(12)


校正の練習問題です。

今回は読みやすい内容で、シンプルです。

どこに指摘を入れるべきか探してみてください。

作業時間目安:10秒

いかがでしょうか。

答えは、下の赤字のとおりです。


今回は、とても基本的で簡単でした。

書籍1冊単位で校正していると、疲れて見落とすことが案外あるかもしれません。

 

第1弾から継続してご覧いただいている方には、もはや言うまでもないことですが

こういった基本的な部分の見落としがないよう、

常にスッキリした頭で、集中して、校正にあたるのが大切ですね。

 

やさしい語り口の文章だと、つい無意識に、

頭の中で言葉をおぎなって読んでしまいがちです。

それを防ぐために、音読するという手もありますがあまりおすすめしません。

 

分量が多いときには余計時間がかかるし、

無意識に言葉をおぎなって認識していたら、口に出して読んだとしても

見た目どおりに読めていない可能性が高いですから。

 

文字どおりに認識する訓練としては、

文字校正をするといいかもしれません。

文字校正とは、

原稿と、校正紙(あるいは初校と再校など、バージョンの違う校正紙)を並べて

両方同時に文字を追っていき、差異がないか(または差異があるか)を見る校正のことです。

 

両手に鉛筆やペンを持って、左右の校正紙の文字を同時に見ていくわけですが

このとき、内容を読んではいけません。

読みながらだと速度が落ちるし、本来、字面だけを見るのが目的だからです。

 

OCRを利用するなど、原稿をスキャンして校正紙を作成した場合には

「聞」が「問」になっているといった、タイプミスではあり得ない誤りが生まれます。

 

見た目が似ている誤植は、内容を読んでいると見落としやすくなります。

 

内容を読まず文字校正に集中するためには

見ていくタイミングを息つぎのように区切るとき、

句読点で区切らず、わざと文の途中で区切るといいでしょう。

 

比較的、内容が頭に入ってこず、文字校正に専念できます。